利用者が訪問看護の利用を開始するとき、訪問看護ステーションが利用者に訪問看護を提供するときには、契約を交わす必要があります。
その契約に必要な書類が、今回紹介する契約書と重要事項説明書になります。
「契約書はわかるけど、重要事項説明書ってなに?」
「契約書だけじゃだめなの?」
と思う方もいらっしゃるかと思います。
私が訪問看護ステーションに転職した当時も、同じように思っていました。
実際に契約するのは、ステーションの管理者であることが多いです。
つまり、スタッフ個人が契約の場に同席する機会は少なく、管理者に一任されているステーションが多いです。
このページは、訪問看護ステーションの新任管理者の方、スタッフの方、訪問看護に興味のある方など、いろんな方に参考にしていただけると思います。
【このページでわかること】
それでは、具体的に紹介していきますね。
契約書と重要事項説明書の違いはなんでしょうか。
となっています。
つまり、「訪問看護ステーションは、重要事項説明書の内容に沿って、利用者に説明し、契約書にサインして契約する」という形です。
利用者自身で同意やサインが難しい場合は、家族などが代筆することもあります。
万が一裁判になった場合、業界用語などを多く使用している契約書では、裁判官の理解を得ることができません。
裁判官がわかることばでないと、契約書で使用している用語の意味についても争うおそれがあるので注意が必要です。
契約や重要事項説明書の説明をする時は、利用者だけでなく、家族やキーパーソンが同席し、なるべく一緒に説明を受けてもらうとよいでしょう。
【利用者が1人で説明を受けるリスク】
トラブルを避けるためにも、契約時に家族やキーパーソンが同席できるようにスケジュール調整を行います。
契約書や重要事項説明書は、主に管理者が作成する書類ですが、実際に書類の作成経験がある人は少ないかと思います。
一から自分自身で内容を調べたり考えたりすることは大変です。
そこで助けとなるのが、インターネットなどで多く公開されているテンプレートやひな形です。
テンプレートやひな形は、無料公開されていることが多いこともあり、使用しやすいツールです。
しかし、そのテンプレートやひな形をそのまま複写して使用すると、さまざまなトラブルが起こるリスクもあります。
【トラブル例】
このように、内容確認ができていないと利用者から契約違反と指摘され、トラブルにつながることがあります。
トラブル回避のためにも、テンプレートやひな形はそのまま複写するのではなく、あくまでも参考程度・確認程度とします。
テンプレートやひな形を上手く利用し、それぞれのステーション色の契約書と重要事項説明書を作りましょう。
契約書は、訪問看護の契約を証明する文書です。
【契約書に入れる内容】
重要事項説明書は、契約書の内容について具体的な内容を説明する文書です。
【重要事項説明書に入れる内容】
いかがでしたか?
契約書と重要事項説明書の内容や違いについては理解できたでしょうか。
訪問看護の提供を始めるときも終わるときも契約が必要です。
訪問看護ステーションと利用者は、契約書と重要事項説明書をそれぞれ一部ずつ保管し、それぞれが確認できるようにしておくことが重要です。
【訪問看護の契約書と重要事項説明書まとめ】