訪問看護ステーションでは、だいたい1人あたり1日3~6件の訪問を行っています。
「1件の訪問看護はどんな感じなんだろう?」
「記録や連絡はいつしているんだろう?」
こんな疑問を持っている方、いませんか?
大丈夫です。
訪問看護ステーションに転職する前、私も同じ疑問を持っていましたが、なんとかなります。
訪問看護は、いろんなことをパズルみたいに組み合わせて行っています。
訪問看護は、パズルを一つひとつ丁寧・スムーズに当てはめていく感じに似ています。
この組み合わせを合わせてを行うためには、「準備→移動→ケアの準備→実際のケア→後片付けと記録→指導や心配ごとの確認→次回訪問日の確認」というさまざまな段取りが必要です。
そしてこの段取りをスムーズに行うためには、タイムマネジメントが重要です。
〇時までにケアをする、〇時には記録をするなど、時間を上手く調整しながらすすめていきます。
【このページでわかること】
それでは、順番に紹介していきますね。
「訪問看護師の1日」のページも合わせてご参照ください。
「このピースとこのピースは隣同士だな」
「ピースがぴったりはまると楽しいな」
訪問看護は、パズルに似ています。
ピースがうまくはまらないと、形はいびつで時間もかかります。
ピース一つひとつを丁寧・スムーズにピタッとはまるように、訪問看護では準備をしっかりします。
訪問予定の利用者の情報収集をして、今日の訪問をどんな感じですすめていくかをイメージして目標をたてます。
そして、ケアや処置で使うものを準備します。
「イメージして目標をたて準備すること」が、訪問看護で一番重要なポイントだと思います。
「今日は〇〇がどうなっているかみてこよう」
「先週□□だったけど、今日はどうかな」
「△△を試してみよう」
イメージと準備がないと、「今日なにしに訪問したんだっけ?」とわからなくなることがあります。
訪問時間の少し前に到着できるように、ステーションを出発します。
訪問看護では、ステーションから利用者宅、利用者宅から利用者宅に移動します。
時間に余裕をもって行動すると、気持ちにも余裕が生まれます。
自転車でも自動車でもバイクでも、交通ルールを守り、安全運転を心がけます。
訪問に遅れそうになったら、必ず理由と一緒に管理者とステーションへ連絡します。
遅れる時間によっては、次に訪問予定の利用者宅に行けない可能性もあるので、自分で判断せず、管理者に判断を託します。
次に訪問予定の利用者宅への連絡も、自分で判断して行わないほうがよいでしょう。
利用者宅に到着後、まず時間を確認します。
訪問時間より早く到着したら、少し待ちます。
【ピンポンするまでにやること】
「ピンポーン!」
利用者や家族へあいさつし、靴を整えて入室します。
利用者が寝たきりでカギの開閉ができない、家族が日中不在などのケースでは、カギをあずかったり、キーボックスを設置することがあります。
入室したら、まずは感染予防です。
持ってきたアルコールで手指消毒したり、石けんで手洗いをします。
手洗いで借りる場所は、洗面所やキッチンがありますが、利用者宅によって違います。
初回訪問時に管理者が確認したり、スタッフ間で情報共有することがベストです。
手洗い後に使うのは、ハンカチではなく、ペーパータオルがおすすめです。
使ったペーパータオルは必ず持ち帰りましょう。
おすすめのペーパータオル↓
本日の流れを説明し、利用者や家族の希望を確認します。
【やること】
前回の訪問時と比べて変化がないかをアセスメントします。
変化があるときは、主治医や管理者に報告や相談を行って、指示を確認します。
【生活環境の変化は要注意!】
使ったものは、もとの位置に戻します。
着替えやおむつ交換をしたとき、洗濯物やおむつをどこに置くのか、捨てるのかなど、利用者によって希望がちがいます。
【洗濯物ひとつでも希望がちがう】
初めてケアをするとき、ケアの内容が変わったときなど、必ず利用者や家族に確認し、スタッフ同士で情報共有を行います。
片づけが終わったら、本日の訪問の様子を記録します。
利用者の控えとして、自宅にも同じ記録を一部保管します。
ケア中やケア後には、利用者や家族へ指導を行います。
指導は、利用者や家族のやる気や理解度によって内容を考えます。
心配ごとや気になることの確認もします。
「こんなこと聞いてもいいのかな」と遠慮する人もいるので、訪問看護師から質問してみます。
「〇〇で気になるところはありますか?」
「△△のときは〇〇してみてくださいね」など
【心配ごとや気になることがあると?】
あいさつ・退室する前に、必ず次の訪問日の確認を利用者や家族と一緒に行います。
わかりやすいように、カレンダーや手帳に訪問日時を記入して、目で見える工夫をするのがおすすめです。
【次の訪問日を忘れる・勘ちがいするケース】
受診や私用など利用者都合の理由で訪問がキャンセルになるときは、ステーションに戻ってから管理者に確認し、次の訪問日を調整し、利用者宅へ電話連絡で伝えます。
訪問が終わり、ステーションに戻ってからもやることがあります。
訪問した利用者や家族がどうだったかを記録します。
必要があれば、主治医やケアマネジャーに連絡します。
いかがでしたか。
今回は、1件の訪問看護がどんな感じなのかを紹介しました。
訪問看護は、パズルに似ています。
ピースがうまくはまらないと、形はいびつで時間もかかります。
ピース一つひとつを丁寧・スムーズにピタッとはまるように、訪問看護では準備をしっかりすることが大切です。
【1件の訪問看護はこんな感じまとめ】